年金受給の手続きはこれでOK!65歳が近づいたらやるべき3ステップ
いよいよ65歳が近づき、老齢年金を受け取る時期が迫ってきた方へ。
「年金の手続きって複雑そう…」
と不安に思われるかもしれませんが、実は年金受給の手続きは、主に3つのシンプルなステップで完了します。
この記事では、老齢年金をスムーズに受け取り始めるために、65歳が近づいたら「いつ」「何をすべきか」を分かりやすく解説します。
この手順通りに進めれば、迷うことなく手続きを完了できます。
ステップ1:65歳の誕生日の約3ヶ月前
【アクション】日本年金機構からの「年金請求書」を待つ
老齢年金を受け取るための手続きは、基本的にご自身でゼロから書類を作成する必要はありません。
- 時期: 65歳の誕生日の約3ヶ月前
- 届くもの: 日本年金機構から、以下の書類がまとめて郵送されます。
- 年金請求書(黄色い封筒などで届くことが多い)
- 年金請求書に添付する書類のご案内
- 請求手続きのパンフレット
この請求書が、年金受給手続きのスタートラインです。
まずはこの書類が届くのを待ちましょう。
【注意点】
- 届かない場合:誕生日を迎えても書類が届かない場合は、年金記録に何らかの問題がある可能性があります。
最寄りの年金事務所または年金相談センターに問い合わせましょう。 - 繰り上げ・繰り下げを検討している場合:この時点では、まだ65歳受給を前提とした書類が届きます。
繰り下げを検討している場合は、この請求書を提出せず、後述の手続きを行うことになります。
ステップ2:65歳の誕生日を迎えてから
【アクション】請求書に記入し、必要書類を添えて提出する
年金請求書が届いたら、必要事項を記入し、添付書類を揃えて提出します。
手続きで最も重要なステップです。
- 提出時期: 65歳の誕生日以降(なるべく早く)
- 提出先:
- 厚生年金加入期間がある方:最寄りの年金事務所
- 国民年金加入期間のみの方:お住まいの市区町村役場の国民年金担当窓口
- 主な添付書類:
- 戸籍謄本または戸籍抄本
- 世帯全員の住民票
- 受取先の金融機関の通帳
- 配偶者の収入を証明する書類(加給年金の請求をする場合)
【特に注意すべき重要ポイント:加給年金】
配偶者や子がいる方は、加給年金(「年金版の家族手当」のようなもの)を受け取れる可能性があります。
加給年金は自動的にもらえないため、年金請求書に必ず必要事項を記入し、配偶者の収入証明書などを添付して請求する必要があります。
ステップ3:請求書提出から約1〜2ヶ月後
【アクション】年金証書と年金決定通知書を受け取る
請求書を提出し、日本年金機構での審査が終わると、年金の支給が決定したことを知らせる書類が届きます。
- 届くもの:
- 年金証書:年金を受ける権利を証明する大切な書類です。
- 年金決定通知書:年金額や支給開始月が記載されています。
- 年金証書:年金を受ける権利を証明する大切な書類です。
- その後の流れ:
- 年金決定通知書が届いてから約50日後に、指定した口座に最初の年金が振り込まれます。
- 年金は、偶数月の15日(金融機関が休日の場合は直前の営業日)に、前月と前々月の2ヶ月分が振り込まれます。
- 年金決定通知書が届いてから約50日後に、指定した口座に最初の年金が振り込まれます。
【補足】繰り下げ・繰り上げを検討する場合
| 選択肢 | 65歳時点での手続き | 注意点 |
|---|---|---|
| 繰り下げ受給(66歳以降) | 65歳時点で届く「年金請求書」を提出せず、保管しておく。受給したい年齢になったら改めて繰り下げ受給の手続きを行う。 | 繰り下げ中は年金を受け取れないため、生活資金の確保が必須。 |
| 繰り上げ受給(60歳〜64歳) | 60歳を迎える前に、年金事務所に連絡して繰り上げ用の年金請求書を請求し、手続きを行う。 | 一度手続きをすると、年金額の減額率は生涯変わらない。慎重な検討が必要。 |
まとめ:年金手続きは「待って、書いて、出す」
年金受給の手続きは、自分で用意する書類もありますが、メインは年金機構から送られてくる「年金請求書」の記入と提出です。
- 待つ:65歳誕生日の3ヶ月前に請求書が届くのを待つ。
- 書く:請求書に記入し、特に加給年金の記入を忘れない。
- 出す:必要書類を揃えて年金事務所等に提出する。
この3ステップを意識して、スムーズに年金受給をスタートさせましょう!
